春の祭り特集:桜まつりから端午の節句まで——3月〜5月の祭りカレンダー

日本の春は祭りの季節——3月から5月の祭りを楽しもう

日本の春(3月〜5月)は、桜の開花とともに全国各地で祭りが一斉に始まる季節です。ひな祭り、桜まつり、山車の巡行、華やかな時代行列——冬の静寂を破るように、日本中が祝祭の雰囲気に包まれます。

このガイドでは、春に行われる主要な祭りを月別にご紹介。日程・場所・アクセス・見どころを網羅した、春の祭り旅行の決定版です。

3月の祭り

ひな祭り(3月3日)——全国各地

ひな祭り(雛祭り)は、女の子の健やかな成長を願う年中行事。ひな人形を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物を食べる風習があります。

かつうらビッグひな祭り(千葉県勝浦市)
期間:2月下旬〜3月3日頃
見どころ:約30,000体のひな人形が街中に飾られる圧巻の光景。遠見岬(とみさき)神社の60段の石段に並ぶひな人形は、まるで人形の滝のよう。
アクセス:JR外房線「勝浦駅」徒歩10分。東京から特急「わかしお」で約90分。

伊豆稲取つるし飾りまつり(静岡県東伊豆町)
期間:1月下旬〜3月31日頃
見どころ:色とりどりの手作りつるし飾り(つるし雛)が展示。「雛のつるし飾り」は稲取が発祥の地とされ、金目鯛や桃、うさぎなどをモチーフにした小さな人形が糸で吊るされます。
アクセス:伊豆急行「稲取駅」徒歩15分。

水戸梅まつり(2月下旬〜3月下旬)——茨城県水戸市

日本三名園のひとつ・偕楽園(かいらくえん)で開催される梅の祭り。約100品種3,000本の梅が園内を紅白に染めます。期間中は野点(のだて)や夜梅祭(よるうめまつり)のライトアップも。

アクセス:JR「水戸駅」からバスで約20分。東京から常磐線特急で約70分。入園料:300円。

東大寺お水取り(3月1日〜14日)——奈良県奈良市

東大寺二月堂で行われる、1,270年以上続く仏教行事。正式名称は「修二会(しゅにえ)」。夜に二月堂の欄干から巨大な松明(たいまつ)が振り回される「お松明」は圧巻の光景。特に3月12日の籠松明は最大規模で、火の粉が夜空を舞います。

アクセス:近鉄「奈良駅」からバスで約10分。見学無料。混雑するため早めの到着がおすすめ。

4月の祭り

春の高山祭(4月14日〜15日)——岐阜県高山市

高山祭は、春(4月)と秋(10月)の年2回行われる、飛騨高山を代表する祭り。2016年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。

春の高山祭(山王祭)では、日枝神社の例祭として、精巧な彫刻で飾られた屋台(山車)12台が城下町を練り歩きます。「からくり人形」の奉納は必見——精緻なからくり仕掛けの人形が、茶を運んだり舞を踊ったりする姿は、江戸時代の技術の粋です。

夜祭(4月14日夜)では、100個以上の提灯を灯した屋台が幻想的な光を放ちながら町を巡行します。暗闇に浮かぶ提灯の列は、飛騨高山でしか見られない絶景です。

アクセス:JR高山本線「高山駅」徒歩10分。名古屋からJR特急「ひだ」で約2時間20分。高山の古い町並み(三町伝統的建造物群保存地区)の散策も合わせて楽しめます。

弘前さくらまつり(4月下旬〜5月上旬)——青森県弘前市

「日本一の桜」と称される弘前城の桜。約2,600本の桜が咲き誇り、お堀の水面に散った花びらが絨毯のように広がる「花筏(はないかだ)」は、ここでしか見られない絶景です。

弘前城の天守と桜のコントラスト、夜桜ライトアップ、西堀のボート、桜のトンネル——すべてが「日本の春」のイメージそのもの。園内には屋台も多数出店し、祭り気分を盛り上げます。

アクセス:JR「弘前駅」からバスで約15分。東京から東北新幹線+奥羽本線で約3時間30分。入園料:320円。

犬山祭(4月第1土日)——愛知県犬山市

針綱神社の祭礼。高さ8メートルの車山(やま)13両が城下町を巡行し、からくり人形が精緻な技を披露します。夜は365個の提灯を灯した車山が幻想的。ユネスコ無形文化遺産登録。

アクセス:名鉄「犬山駅」徒歩15分。名古屋から名鉄特急で約25分。国宝犬山城の見学も合わせて。

上野公園花見(3月下旬〜4月上旬)——東京都台東区

東京最大の花見スポット。約800本の桜の下で、シートを敷いて宴会する「花見文化」を体験できます。上野動物園、東京国立博物館なども隣接。夜はぼんぼりの灯りで夜桜が楽しめます。

アクセス:JR・東京メトロ「上野駅」すぐ。入園無料。週末は非常に混雑するため、平日の午前中がおすすめ。

5月の祭り

博多どんたく(5月3日〜4日)——福岡県福岡市

2日間で約200万人が訪れる、動員数日本一の祭り。「どんたく」はオランダ語の「Zondag(日曜日・休日)」に由来します。しゃもじを持った隊列が博多の街をパレードし、各地に設置された演舞台では市民による多彩なパフォーマンスが繰り広げられます。

アクセス:福岡市営地下鉄「天神駅」「中洲川端駅」周辺がメイン会場。博多駅からも徒歩圏内。観覧無料。

神田祭(5月中旬・隔年開催)——東京都千代田区

江戸三大祭りのひとつ。神田明神の例大祭で、西暦の奇数年に本祭が行われます。約200基の神輿が神田・日本橋・大手町・秋葉原を練り歩く姿は壮観。秋葉原の電気街を神輿が通過する光景は、伝統と現代が融合した東京ならではのシーンです。

アクセス:JR・東京メトロ「御茶ノ水駅」徒歩5分、「秋葉原駅」徒歩7分。

三社祭(5月第3金土日)——東京都台東区

浅草神社の例大祭で、毎年約180万人が訪れる東京最大級の祭り。最終日の「本社神輿渡御」では、浅草神社の本社神輿3基(一之宮・二之宮・三之宮)が氏子たちによって浅草の町中を練り歩きます。担ぎ手たちの熱気と掛け声は圧巻で、浅草の下町情緒を存分に味わえます。

アクセス:東京メトロ銀座線「浅草駅」徒歩5分、東武スカイツリーライン「浅草駅」すぐ。

葵祭(5月15日)——京都府京都市

京都三大祭りのひとつ。平安時代の装束をまとった約500人の行列が、京都御所→下鴨神社→上賀茂神社のルートを約8キロメートルにわたって練り歩きます。雅楽が流れる中、十二単の斎王代や牛車が進む光景は、まるでタイムスリップしたかのような美しさ。

アクセス:京都御所——地下鉄烏丸線「丸太町駅」、下鴨神社——京阪「出町柳駅」。有料観覧席あり(2,700円)。

春の祭り旅行のコツ

春(特に3月下旬〜4月上旬の桜シーズン)は、日本の観光ハイシーズンです。宿泊費が高騰し、新幹線も混雑します。早期予約が特に重要な時期です。

服装は、3月はまだ寒い日もあるため上着を持参。4月・5月は気温差が大きいので、脱ぎ着できるレイヤードスタイルがおすすめ。花粉症の方はマスクと薬を忘れずに(日本のスギ花粉は2月〜4月がピーク)。

まとめ——春の日本は祭りパラダイス

桜の下で花見をしながら、伝統的な祭りを楽しむ——これこそ日本の春の醍醐味です。3月のひな祭り、4月の桜まつりと高山祭、5月の三社祭と葵祭。春の日本は、毎週のように どこかで祭りが行われています。気になる祭りを見つけたら、早めに計画を立てて、日本の春を満喫してください。